住み込み家政婦の料金相場は?雇うメリットや注意点も紹介
「家事を人に頼む」というと、いわゆる「家政婦さん」のイメージで、お金持ちの大きな邸宅に住み込みで働く家政婦さんを想像する方も多いのではないでしょうか。最近ではめっきり少なくなった印象の「住み込みの家政婦さん」ですが、諸々の事情で利用したり必要としたりされている方は今でもいらっしゃいます。そこで今回は「住み込み家政婦」を利用する場合の料金やメリット、注意点などについてお話ししていきたいと思います。
【 目 次 】 |
Ξ住み込み家政婦とは?
「住み込み家政婦」とは、「依頼人の家庭内の家事に従事することを目的として、依頼人と同じ敷地や建物内に同居する形で働く使用人」です。一般的に契約は個人契約となり、その場合の家政婦は「家事使用人」(=個人の家庭において、その家族の指揮命令のもとで家事全般に従事している者)として労働基準法の適用除外という扱いになります(労働基準法 第116条2項)。これには法人に雇われてその会社の社長や役員などの家で家事を行う場合も含まれます。
また、「住み込み家政婦」は労働基準法の適用除外ということで、週40時間・1日8時間といった所定労働時間を超えて働いても、労働が深夜・早朝の時間帯(午後10時から午前5時まで)に及んでも割増賃金は発生せず、社会保険・労災保険・雇用保険の被保険者にも該当しません。
Ξ住み込み家政婦に頼める内容は?
「住み込み家政婦」との契約は個人契約となるので、お互いの事前合意のもとに依頼内容を決定できます。掃除、片付け、洗濯、買い物、料理といった日常の家事はもちろんのこと、子供やペットのお世話、通院や入院の付き添い、高齢者のお世話、電話や来客の応対、その他日常の雑事など、幅広く依頼することが可能です。
一方で、自由に決められるとはいえ避けるべき内容もあります。重量物の移動や運搬、高所や危険な場所での作業、特殊技能を要する専門的な作業、医療行為に該当する作業など、家事の範囲を超える過度なリスクのある内容を依頼するのはお互いのために避けるべきでしょう。
Ξ住み込み家政婦を雇うメリットは?
「住み込み家政婦」の一番のメリットは、「時間の融通が利くこと」です。常に同居している状態なので、何か必要な際にはすぐに頼むことができ、また前述した通り労働基準法による時間的な制約もありません。お互いの合意が前提ではありますが、いつもそばにいる家族のような頼れる存在となってくれます。
●夜間や早朝の急な要望にも対応してもらえる
急速に高齢化が進んでいる昨今、介護を必要とする方や家族の介護をされている方、また何らかの病気を抱えている方もたくさんいらっしゃいます。そのような方々にとって、「同じ屋根の下に頼れる家政婦さんがいる」「夜間や早朝でもいざという時にはサポートしてもらえる」というのはとても心強いことであり、「住み込み家政婦」を雇用する大きなメリットです。
●安心して留守宅を任せられる
高齢の親御さんがいらっしゃる方、小さなお子様がいらっしゃる方、家族同然のペットを飼ってらっしゃる方などが、仕事などで帰宅が遅くなったり、旅行や出張で長期に不在にしたりすることは、本当に悩ましい問題です。そのような際に、安心して留守宅をまかせられる存在として「住み込み家政婦」が自宅にいてくれることは非常に大きな支えとなってくれます。
Ξ住み込み家政婦の料金相場は?
インターネットで「住み込み家政婦 相場」などと検索すると、サイトによって「月に30万円程度」としているところもあれば、「最低でも70万円は必要」と記載しているところもあります。相場と言うには随分と開きがありますが、それにはいくつかの理由があります。
●契約内容を自由に決められる
「住み込み家政婦」を雇う場合、何をどのくらいどのように頼むかは当事者同士の個人間契約で自由に決められます。そのため決まった価格表などはなく、基本的には本人同士の話し合いと事前合意によって全てが決まることになります。働く日数(週休2日なのか、土日も必要なのか)や、働いてもらう時間(1日8時間程度なのか、12時間程度なのか等)、働く時間帯(日中のみなのか、早朝や深夜も必要なのか)を考慮して給与額を設定することになります。
●必要経費が家庭ごとに異なる
「住み込み家政婦」にかかる必要経費を誰がどのように負担するかによっても料金は変わってきます。家政婦さんの住居費や食費などの必要経費を誰がどのような形で支払うか、支払額からの天引き控除の形にするのか、最初から除いた金額にするのか、全額負担なのか一部負担なのか、といったことで大きく変わります。細かいところでは、季節ごとの心づけや里帰り費用をどうするかといったことも影響してきます。
●紹介所の仲介手数料がかかる
家政婦紹介所などを介して「住み込み家政婦」を雇用する場合は、紹介所に紹介手数料等を支払う必要があることも忘れてはいけません。
Ξ住み込み家政婦の注意点は?
「住み込み家政婦」を雇用する際の注意点についても触れておきます。個人間であれ契約ですので実際には注意点がたくさんありますが、あくまでここではそれらの前提となる心構えに絞ってお伝えします。
●予め条件を明確に決めましょう!
まず大切なことは、予め自分の求める条件を明確にすることです。何を、どのように、どのような優先順位で行ってもらいたいのか。どのような働き方で、どのくらいの時間で働いてもらいたいのか。どのような年齢や性格の人物がよいか。必要な経験やスキルは何か。譲れる条件は何で、譲れない部分はどこか。合わせて相手に提示する金額や条件を決定します。探し始める前に具体的にしておくとスムーズでしょう。
●探す時間に余裕をもちましょう!
知っておいていただきたいのは「住み込み家政婦」は非常に数が少ないということです。したがって、時間に余裕をもって探す必要があります。ましてや介護面を理由に「住み込み家政婦」を探す場合は、誰でもいいという訳にはいかず、介護に関する知識や技術を有している人物に限らなければならないので、適した家政婦さんを見つけるのはより一層困難になります。探す時間に余裕をもつことが重要です。
●家政婦のプライバシーに配慮しましょう!
「住み込み家政婦」を雇う上で、十分に配慮しなければならないのが家政婦さんのプライバシーです。具体的に言うと、家政婦さんの生活環境(食事、入浴、トイレ、睡眠、等々)をきちんと整える、仕事と私事をきちんと分ける、家政婦さんの私生活に干渉したり私生活を侵害したりしない、ということです。住み込みの仕事というものは、ともすれば精神的に非常に負荷がかかるものです。そのことをしっかり理解したうえで、日々気持ちよく良い仕事をしてもらうためにも、家政婦さんのプライバシーには十分に配慮しましょう。
その他の家政婦さんと個人契約する際の注意点に関しては、こちらのコラム(参照:「家政婦の個人契約ってどうなの?メリット・デメリットを解説」)も併せてご覧ください。
Ξ住み込み家政婦以外の方法は?
最後に、「住み込み家政婦」以外の選択肢をご紹介します。「なかなか条件に合う人が見つからない」「家政婦は必要だが住み込みでなくてもよい」「雇ってみたもののイメージと違った」といった場合の参考にしてください。
これまでの「家政婦」に代わって近年急速に認知度が高まり、利用者が増えているのが「家事代行サービス」です。「家事代行サービス」とは、仕事や育児・介護などで忙しいお客様に代わって、お客様宅お掃除・洗濯・料理等の日常家事をするサービスです。「家政婦」が個人間の契約であるのに対して、「家事代行サービス」は企業が消費者向けサービスとして提供する点が一番の違いです。
●サービスなので料金体系や契約内容が明確
「家事代行サービス」は、時間単位の料金体系が中心で、その他のルールについても明確に定められているため、個人間の条件交渉が不要です。その会社から紹介されるスタッフであれば、基本的にはどのスタッフでも同じ料金でサービスを利用できます。
●会社が雇用したスタッフがサービスを提供
「家事代行サービス」のスタッフは、サービスを提供する会社の従業員です。労働基準法でいう一般の「労働者」に該当し、労務管理や教育研修などは雇用主であるサービス提供会社が責任を負っているため、消費者として安心してサービスを利用することができます。
●物損やトラブルはサービス提供会社が対応
「家事代行サービス」で器物破損、物品の紛失・盗難、プライバシー情報の漏洩などのトラブルが発生した場合、各種法令やサービス利用規約に基づきサービス提供会社が一義的な責任を負います。賠償対応や警察への届け出、本人への指導など、自分が煩わされることなくサービスを利用できます。
■家事代行サービスのLOBBY(ロビー)
当社は首都圏と関西圏で高品質な「家事代行サービス」を提供している会社です。忙しい皆さまに「ホテルで暮らすような快適な毎日」をお届けするをコンセプトに、2005年の設立以来、経営者や医師などの多くの富裕層の方々にご利用いただいております。いつも通り、希望通りに。週1回 / 2時間~の定期サービスで、掃除・洗濯・料理などの日常の家事を代行しています。
併せて読みたい関連記事 ➤ 家政婦に支払ったお金は経費にならない?なる場合の違いと注意点を解説! |
株式会社ロビー / 富裕層向け家事サービスのLOBBY(ロビー)
代表取締役
対馬 誉仁(Tsushima Takahito)
1977年香川県生まれ。慶應義塾大学商学部卒。JPモルガン証券を経て、2005年株式会社ロビーを設立。 「忙しい皆さまにホテルで暮らすような快適な毎日をお届けしたい」という想いが社名の由来。趣味は「仕事!」と言い切る熱血社長。