要介護の高齢者がいる、共働きで未だ幼い子どもの面倒をみてくれる人が必要など、様々な理由で「住み込み家政婦」を探している方は、私どもの想像以上に多くいらっしゃるようです。その一方で「住み込み」で働きたいという家政婦さんの数は圧倒的に不足しているというのが現状でしょう（参照コラム：「 住み込み家政婦と個人契約する！」～求人の方法から費用、契約のポイントまで徹底解説～」）。
　過去にも折りにふれ「住み込み家政婦」の件を話題にしてきましたが、今回は「住み込み家政婦」の具体的な求人方法に的を絞って詳細に解説していきたいと思います。「住み込み家政婦」の利用をご検討されている方は是非、ご一読ください。

Ξ家政婦を探す4つの方法

　以前のコラム（参照コラム：「 住み込み家政婦と個人契約する！」～求人の方法から費用、契約のポイントまで徹底解説～」）で「住み込み家政婦」を探す方法を4つ紹介しました。改めて振り返ってみましょう。

□ 家政婦紹介所や家事代行サービス会社に相談する
□ お住まいの地域を管轄する「ハローワーク」に求人をだす
□ 求人媒体に掲載する
□ 知人から紹介してもらう

　の4つです。再度一つひとつを詳細に解説していきましょう。

・家政婦紹介所や家事代行サービス会社に相談する

　「住み込み家政婦」を探すには最も有効な方法です。家事代行サービスの会社では「住み込み」や人材の紹介業をサービスの範囲外としているところが多々あるので、「家政婦紹介所」のほうが見つけやすいかもしれません。

家政婦紹介所を利用する際のメリットとデメリット

　昨今の「家政婦紹介所」は「家事代行サービス」の会社と同様に、研修に力を入れたり、独自の人材募集のウェブサイトの運営を行ったりして、家政婦の確保と質の向上に力を入れているところも少なくありません。ですから「住み込み家政婦」を見つけやすいというのが、最大のメリットです。一方でデメリットを挙げるとするならば、雇用時に思いのほか高額な費用が必要になるということでしょう。
　「家政婦紹介所」は所謂「有料職業紹介事業」です。「有料職業紹介事業」では成約時に法定紹介料を受理できます。有料職業紹介事業者は紹介手数料を「上限制手数料」と「届出制手数料」のいずれかを選択して徴収することが出来ます。このどちらを選ぶかは事業を始める際に、予め厚生労働大臣に届け出なければなりません。「上限手数料」の場合には、支払われた賃金額の10.5％相当額（同一の者に継続6ヶ月を超えて雇用された場合は6ヶ月間の雇用に係る賃金額の10.5％相当額）が上限となります。ただ、最近のビジネスモデルではこの金額での紹介を行っている事業者は殆どないといっていいでしょう。つまり大半の事業者は「届出制手数料」という方法をとっているのです。勿論「届出制手数料」の場合にも上限が決められています。当該求職者の年収の50％を超えるような法外な定めをしても厚生労働省は受理してくれません。現実としては求職者の年収の30％程度が紹介手数料の相場になっているようです。
　一例を挙げてみましょう。家政婦さんの日給を17,000円と設定してみると月20日の勤務で340,000円。年収で4,080,000円となるので「家政婦紹介所」に支払う紹介手数料は年収の30％、即ち1,224,000円ということになります。この他に家政婦さんの住居の準備費等も必要でしょうから、決して安価な金額では収まらない、というのがデメリットです。

・お住まいの地域を管轄する「ハローワーク」に求人をだす

　実はあまり知られていませんが、ハローワークでは法人だけでなく個人の求人にも対応してくれます。その際には、雇い主の本人確認書類（運転免許証等）や住民票を提出し、安心して働ける雇用主と就業環境だということを証明しなければなりません。しかし、求人広告の掲載にお金が一切かからないということを考えると問題にならない程度の手間でしょう。住まいの管轄のハローワークの求人窓口に行けば、求人票の書き方やポイント、給与の相場なども懇切丁寧に指導してくれます。

ハローワークを利用する際のメリットとデメリット

　メリットとしては、なんといっても費用がかからないことにつきるでしょう。最近はハローワーク・インターネットサービスで求人を閲覧することもできるようになり、求職者もわざわざハローワークに出向かずして求人を探すことができるようになりました。求職者にとっても仕事を探すハードルが低くなっているので期待が持てます。デメリットとしては、求人数が多すぎて長く掲載していると、他の求人に埋もれてしまって求職者の目に触れにくくなってしまうといった点が挙げられるでしょう。一旦求人をだすと3ヶ月間は有効ですが、こまめに求人を更新することを推奨します。

・求人媒体に掲載する

　他のサイトを見ても「求人媒体に掲載する」ことを家政婦探しの方法の一つとして挙げているものが多いのですが、リクルート社関係の媒体やタウンワーク、アイデム等の有名な媒体の大半は法人を対象としているため、個人の求人を掲載してくれるところはあまりありません。もしあなたもしくはご家族のどなたかが自営であれば法人名で「社長宅での家事代行」というような募集の仕方は可能かもしれません･･･。
　また新聞の広告欄というのも「家政婦をやってみよう」というシニア層には訴求力がありそうです。しかし新聞各社も各々掲載基準が異なるようです。あくまで私個人の調べですが、読売新聞の場合、株式会社読売エージェンシーという読売新聞東京本社の100％子会社を通せば、個人で求人を出稿するのは可能なようです（要「印鑑証明」）。ですので、各紙の広告代理店に確認してみるのも一つの手段かもしれません。あとは地域のコミュニティー誌など、個人でも掲載可能な媒体を探す他はなさそうです。

求人媒体に掲載する際のメリット・デメリット

　前述したようにあなたもしくはご家族のどなたかが会社を営んでいるのなら、インターネット、フリーペーパー、折りこみ広告などの求人媒体に掲載することは、多くの人々の目に触れますし、一定の効果が見込めるというメリットがあります。逆にいえば、掲載資格に制限があり（＝個人での掲載はNG）、ハローワークのように誰もが利用できるものではないというのがデメリットだといえるでしょう。

・知人の紹介 / リファラル採用

　最後に考えられるのが、知人からの紹介、所謂「リファラル採用」という方法です。日頃から「住み込みの家政婦さんを探している」と周囲に知ってもらい、いい人がいれば紹介してもらうという方法です。実際の紹介に結び付くのは稀かもしれませんが、出来ることはすべてやっておくにこしたことはないでしょう。

知人の紹介 / リファラル採用のメリット・デメリット

　リファラル採用の最大のメリットは、経歴詐称などのリスクが低く、身元がはっきりしている人が多いということでしょう。また紹介者からある程度求人者の状況や人柄を聞いている可能性も高く、応募者も大きなギャップを感じることなく就業してくれるというメリットもあるでしょう。一方、デメリットとしては、あくまで「縁」あってのことですので、急いでいる場合や期限がある場合には「アテ」にはできないということです。
　いい人を紹介してもらえれば、すぐに辞めてしまうということもなく頼りになってくれることでしょう。

Ξさいごに

　繰り返しになり恐縮ですが「住み込み家政婦」を見つけるのはなかなか困難なものです。なるべく時間の余裕をもって探すようにしましょう。それでも不測の事態などで緊急を要する場合は、「家事代行サービス」で急場を凌ぐということも考えるべきでしょう。
　私どもLOBBY（ロビー）も泊まり込みができるサービススタッフは在籍しておりませんが、タイミングによっては長時間勤務可能なサービススタッフをご紹介させていただける可能性もございます。また、2名体制 or 3名体制でも可と譲歩していただければ、週6日～7日といったサービスが可能な場合もございます。

　家政婦、家事代行に関してお困り事がございましたら、まずはお気軽にお問い合わせください。

　そして何よりも、上記のような方法で、あなたにピッタリの家政婦さんが見つかることを祈っております。

　私どもLOBBY（ロビー）では、私どもの出来る範囲で可能な限り精一杯お手伝いさせていただきたいと考えております。皆さまからのお問い合わせを心よりお待ち申し上げております。