家事代行に関する豆知識

個人契約した家政婦とのトラブルを未然に回避する方法について解説しましょう

 インターネットをみていると「家政婦さんを個人契約する」というテーマに関する記事が増えてきたような気がします。「深夜帯の介護のために住み込みの家政婦さんをお願いしたい」あるいは「仕事の関係で自宅を不在にしがちなので、子どもたちのためにも長い時間面倒をみてもらえる住み込み家政婦さんにいてほしい」というような「住み込み家政婦」さんを要望するなら理解できるのですが、なぜ住み込みでもないのに「家政婦さんと個人契約」したいという声が挙がるのでしょうか。
 今回のコラムでは、なぜ「家政婦さんと個人契約」したいと考える人がいるのか、また意外にも「家政婦さんとの個人契約」には思わぬ落とし穴があるのだということを、改めてお話ししていきたいと思います。

 

目次

「家政婦さんを個人契約したい」という人はどんな点にメリットを感じているのか?

「家政婦さんと個人契約している」が故のデメリットについて

「個人契約した家政婦さん」とのトラブルを未然に回避する方法

 安心安全に利用するなら家事代行サービス会社が絶対にオススメ!

 

・「家政婦さんを個人契約したい」という人はどんな点にメリットを感じているのか?

 

個人契約した家政婦とのトラブルを未然に回避する方法について解説しましょう

 

 「家政婦さんを個人契約したい」と考えている人はどんな点にメリットを感じているのでしょうか。インターネットの記事を読んでいると、下記の3点にしぼられるようです。

□ 家事代行サービス会社のマージンがかからないので料金が安い

いつも同じ家政婦さんが来てくれる

□ 家事代行サービス会社の決め事がないので、依頼内容に融通が効く

 一つ一つについて検証してみましょう。

家事代行サービス会社のマージンがかからないので料金が安い

 確かに個人契約した場合は、家政婦さんに時給(もしくは日給)を支払うだけなので、安く感じるかもしれません。しかし、家事代行サービス会社はお客様から頂戴する料金のなかから、万が一の場合の損害賠償保険の加入料、スタッフさんの社会保険や雇用保険や労災保険、等々の料金も賄っているので、ある意味必要経費といった意味合いがあるということもご理解いただければと思います。単純な話、個人契約している家政婦さんは労働基準法の対象外なので、勤務中に怪我をしても労災扱いにはならないし、急に離職せざるを得なくなった場合は、失業保険をもらうこともできないのです。

いつも同じ家政婦さんが来てくれる

 家事代行サービス会社で定期サービスを依頼すれば、大抵の会社は専任制というかたちをとっているので、いつも同じ担当者が来てくれることに変わりはありません。

家事代行サービス会社の決め事がないので、依頼内容に融通が効く

 家事代行サービスの会社が「お断りするサービス」を明確に決めているのは、家事スタッフの安全延いてはお客様のお宅で事故を起こさないようにするためです。一見「融通が効かないなぁ」と思われるケースがあるかもしれませんが、安全のためならびに事故回避のためとご理解いただければと思います。

 以上のように考えてみると、「家政婦を個人契約する」メリットは、決してメリットというほどのものでない、ということがご理解いただけると思います。

 寧ろ、配慮せねばならないのは「個人契約」しているが故のデメリットの方なのです。次に「個人契約」しているが故のデメリットとは、どのようなものがあるかを考えていきたいと思います。

 

・「家政婦さんと個人契約している」が故のデメリットについて

 

個人契約した家政婦とのトラブルを未然に回避する方法について解説しましょう

 

 「家政婦さんと個人契約している」が故のデメリットには、どのようなものがあるかを具体的に列記してみましょう。

□ モノの紛失や物損事故が生じた場合の解決が困難

□ 家政婦さんのスキルのレベルが不均一

□ なにかしらの問題が起きた場合、すべて当事者同士で解決しなければならない

 同じように一つ一つ検証してみましょう。

モノの紛失や物損事故が生じた場合の解決が困難

 預かったスペアキーなどの貴重品を紛失してしまった・・・、高価な置物や花瓶をうっかり落として割ってしまった・・・、等のケースの場合、家事代行サービスを利用していた場合は、会社が加入している損害賠償保険を使ってスピーディーに解決してくれるケースが多いでしょう。しかし、個人契約の場合は、家政婦さんに弁償してもらうことになります。壊してしまったものが些細なモノであればまだしも、高価なモノの場合、そもそもその家政婦さんに支払い能力があるか否かという問題にもなりかねません。「家政婦さんと個人契約している」場合は、モノの紛失や物損事故が生じた場合の解決が困難になりがちであることに留意しておく必要があります。

家政婦さんのスキルのレベルが不均一

 家事代行サービスの家事スタッフの場合は、会社の所定の研修を修了してから、お客様宅を担当することが殆どです。自ずと家事スタッフの品質は一定のレベルに達しているといえるでしょう。しかし、個人契約の家政婦さんの場合は、実際にテストでもしない限り、スキルのレベルは過去の職歴を参考にするか自己申告を信用する他、知りようがないのが実状でしょう。雇ってみてから「こんな筈ではなかった・・・」と後悔するケースもままあるようです。

なにかしらの問題が起きた場合、すべて当事者同士で解決しなければならない

 例えば上記のようなスキルのアンマッチが生じた場合、あるいは「雇ってみたけど、どうしても相性が合わない」といった場合、契約の内容にもよりますが、すぐに家政婦さんに辞めてもらうというわけにはいかない場合もあるでしょう。しかし、家事代行サービスを介している場合は、会社が両者の間に入って解決に尽力してくれることでしょう。家事スタッフの状況によっては、すぐにスタッフ交代に応じてもらえるかもしれません。しかし「個人契約の家政婦」さんの場合は、すべて当事者同士で解決しなければならない。これはかなり大変で無駄な労力になってしまうでしょう。

 

・個人契約した家政婦とのトラブルを未然に回避する方法

 

個人契約した家政婦とのトラブルを未然に回避する方法について解説しましょう

 それでは、いよいよ個人契約した家政婦さんとのトラブルの回避方についてお話ししていきましょう。具体的な個人契約した家政婦さんとのトラブルというものは、現実問題として、上記の「家政婦さんと個人契約している」が故の3つのデメリットが原因になっているものが大半であるといって過言ではないでしょう。したがってトラブルを未然に回避するのには、いかに「家政婦さんと個人契約している」が故の3つのデメリットを防ぐかということになると考えます。その為の対策は下記の3点です。

□ 家政婦さんに損害賠償保険に加入してもらいましょう。

 マッチングサイトを介して、家政婦さんと個人契約する場合、マッチングサイト側で損害賠償保険に加入しているケースがあります。この場合は、マッチングサイト側がモノの紛失や物損事故が生じた場合の解決を責任をもって行ってくれるので、ある程度安心できます。問題は、家政婦さん側が損害賠償保険にも何にも加入していない場合です。そういった場合は、家政婦さんに作業内容に適した「個人賠償責任保険」に加入してもらうようにしてもらうようにしましょう。

□ 面接の際、出来れば簡単な実技もみせてもらいましょう。

 家政婦さんと個人契約する際には、必ず面接をすることになるでしょう。その際に予め「実技テスト」をさせてもらう旨を伝えて、面接の際に実際の作業もみせてもらうようにしましょう。「実技テスト」とはいってもそんなに大袈裟なものでなくて構いません。例えば、流しにわざと前日の洗い物を残しておき、制限時間を目安に実際に掃除してもらえば良いのです。
 チェックするのは時間内で出来たかどうかより「仕上がりのキレイさ」と「指示に忠実だったかどうか」の2点です。「仕上がりのキレイさ」というのは食器を洗ったあと、蛇口を磨いたり、シンクに残った水滴などもきちんと拭きあげているかどうかで判断できますし、「指示に忠実だったかどうか」は例えば「ピンクのスポンジは食器用、ブルーのスポンジはシンクなどの掃除用として使い分けてください」とお願いしておき、その指示通りに作業しているか否かで判断できます。
 スピードが速くてもシンクの周辺が水びたしだったり、だした指示を守ってくれないようだと、先々の作業が不安になってしまいますよね。時間は現場に慣れていくことで自然と短縮されていくものなので、15分と指示したにも関わらず20分要してしまったという程度なら、さして問題にする必要もないでしょう。

 僅か、15分~20分程度ですが、実際の作業をみせてもらうだけでも、応募者の普段の掃除ぶりの丁寧さ加減や雇用主の希望とおりに作業してくれるかどうかが判断できるので、是非、実技をみせてもらうようにすることをオススメします。

□ きちんと「雇用契約書」を締結しましょう。

 家事代行サービスの会社からスタッフに来てもらっている場合は「どうしても相性が合わない」といったケースが生じた場合は、家事代行サービスの会社に理由を伝えてスタッフ交替を依頼することも可能かもしれません。しかし、一旦雇用契約を結んだ家政婦さんは、そう簡単に「馘」を言い渡すわけにもいきません。また、掃除の仕上げ方など、雇用主の希望を正確に伝え実践してもらうのも、なかなか骨の折れるものです。ましてや注意や改善指導をするのは、結構なストレスもかかってきます。
 特に金銭(給与)や時間・休憩など労働条件に関することは、きちんと「雇用契約書」に明記しておくようにしましょう。また万が一の事故の対応方法等も同様です。

 労働に関する契約は、法の改正等により変化する可能性も多々あります。労使トラブルの防止や万一トラブルが発生した際のためにも、出来れば弁護士や社会保険労務士等の先生に作成してもらうか、署名又は記名押印する前に作成したものを添削してもらうのが安心ですね。

 

・安心安全に利用するなら家事代行サービス会社が絶対にオススメ!

 

個人契約した家政婦とのトラブルを未然に回避する方法について解説しましょう

 

 以上、述べてまいりましたことからも推察できるように、家事サービスをストレスなく、安心安全にご利用いただくならば、家事代行サービスを選んでいただくのが絶対にオススメです。

 共働きやシングルマザー世帯が増加傾向にあり、家事代行サービスとは別に「家政婦さんを個人契約する」という需要はさらに高まる可能性があります。個人契約の場合、たしかに料金面でのメリットは高いかもしれませんが「ラクをしよう」「手間を省こう」「時間を創ろう」と思って雇った家政婦さんが、逆にストレスになってしまうようでは、本末転倒です。

 家事代行サービス会社がカバーしきれない早朝や深夜のために、家事代行サービス会社が対応しきれない介護関連の内容だから、といった目的を明確にして、「家政婦を個人契約する」ことをご検討いただければと思います。

 家事に関するお困りごと、ご相談等がございましたら、是非お気軽にLOBBY(ロビー)にお電話(お客様専用フリーダイヤル:0120-062-022)もしくは「フォーム」にてお問い合わせください。長年の実績で培った専任制の定期サービスで、お客様の理想に少しでも近づけるよう尽力させていただきます。

 それでは、皆さまからのお問い合わせを心よりお待ち申し上げております。

 

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